[stage]彼が言った通りの言葉で言って!

お願い!…ってされても無理><な感じの、台本起こし・第2幕。あやふやなところばっかりで抜け落ちてるとこ多数ですが、抱えてるのが苦しくなったので、中途半端ですがとりあえず放出します。
 
【 注意事項 及び 第1幕 は、こちら。 】

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【2幕】

社長  「アルパ、店に行ってきたか?」
アルパ 「はい社長!言われた通り、全部やってきました!これ、鍵です」
社長  「みんなには何と言った?」
アルパ 「間違って撃ってしまったんですピストルを磨こうとしたらたまたま安全装置がはずれていてトリガーにハンカチが引っ掛かって」
社長  「ああ、もういいもういい」
アルパ 「ミスター・ノワックに伝言も置いてきました。と言っても、大家にだけど。留守だったから」
社長  「ありがとう」
アルパ 「それと、ミス・バラッシュが病気です。今朝母親から電話があって、今日は休むそうです。以上です!」
社長  「     
アルパ 「思ったんですが社長、今、クリスマス前で書き入れ時なのに、店、人手不足ですよね?」
社長  「そこはうまくやりくりをして…」
アルパ 「でも、もうひとり店員がいたら、楽になりますよ」
社長  「心当たりでもあるのか?」
アルパ 「社長!僕をただの配達の小僧だと思ってるでしょう!これでもスーツを着て、タイを締めると、老けて見えるんです!店員になりたくて、ずっと勉強してたんです!この2年間!一生懸命!」
社長  「本当に?」
アルパ 「はい!もうハンガリー中がトライミーですよ社長!」
 
♪勉強した 怠らず 店のことは何もかも
 シャンプー ボトル 箱 それからその置き場所 値段 使い道
 考えにもないかもしれないけど ぼくを TRY ME
 必要なのは仕事ができる男です TRY ME
 人手がいるんでしょう? ならぼくならお望み通り
 大事な時にがっかりさせはしない
 不安なのはわかるけどね 試したらいかが
 販売促進とサービスの向上 ぼくに任せて TRY ME

 
看護師 「マラチェックさーん、このクリーム、朝と晩に傷口に」
アルパ 「そのクリーム、ご返品ですか?確かに承りました。当店では、お客様のお望みの通りに、お望みの通りに!ただいまオータムヘザーの特売中です!どうぞお試し!この香水は趣味のいい3つの要素を備えております。観て美しく、嗅いで楽しく、目に見えなくて、役に立つ。うちの家内も好きで、いっつもつけております。科学だ!」
社長  「それ、いただくわ」
アルパ 「かしこまりました!ミス・リター!ミス・リター!オータムヘザーが     と、人魚の夢が一瓶40、眉ブラシとシャンプーで     、返品のクリームには4シリングのお返し。98引く4を100からいただきますと?そう!その通り!なかなかお金にしっかりした看護婦さんだナース。社長!見てください!これが売上です!どーぞ!社長!ここ数年で一番の売上ですよ!」
社長  「よくやった!」
アルパ 「ナース!こんかこんかこんか、いやたまらんな」
 
♪サンキュー・マダム またどうぞ
 この度は 名刺を
 サンキュー・マダム またどうぞ
 お越しを マダム
 
♪貫禄つけるため髭でも生やします TRY ME

 
社長 「まだ歌う?」
 
♪自転車通勤もなんなら辞めます TRY ME
 販売促進とサービスの向上 ぼくに任せて TRY ME

 
ジョージ「社長!」
社長  「     
ジョージ「     
アルパ 「間違って撃ってしまったんですピストルを磨こうとしたらたまたま安全装置が…」
社長  「ジョージとふたりきりにさせてくれないか」
アルパ 「はい!」
ジョージ「ひどく痛みますか?」
社長  「痛まぬところは弾の当たった左の肩くらいのもんだ」
ジョージ「僕に何かできることはありますか?」
社長  「いろいろあるが、まず一番最初にやらなきゃならんことがある。ベッドを起こしてくれ。…その次にやらなきゃいけないことはなんだと思う?もし私が起き上がることができたなら、ジョージ、君に跪いて許しを請うよ」
ジョージ「許しますよ社長」
社長  「いや、そんな簡単に許しちゃいかん。私はひどいことをした。言い訳も何もない。…いや、言い訳はある。年寄りの嫉妬がいけなかった。まだわからない、知らぬ間に不倫をしたのはおまえくらいのもんだ」
ジョージ「不倫?」
社長  「そうだ。おまえはうちの家内とできていたんだ」
ジョージ「嘘だ!…あんな人と」
社長  「嘘じゃない」
ジョージ「僕が、社長の奥さんと…。危険な情事だ。     
社長  「     私はよく考えていなかった。     、いや2週間前まではわかっていなかった。     、安全なジョージ、君に頼みたいことがある」
ジョージ「なんでしょう」
社長  「君さえよければジョージ、店を引き継いでほしいんだ」
ジョージ「喜んで引き継ぎますよ社長。少なくとも、店は開けておきますよ。社長が帰ってみえるまで」
社長  「ありがとう。これが鍵だ。あと、     になったんだから、給料上げたかったらちょっとくらい上げてもいいんだぞ」
ジョージ「いいえ社長、自分自身とよく相談して、あまりべらぼうな要求でなければ、許してやろうかと思います」
社長  「完璧な管理職だな。よし、早く行ってくれ。今日は人手がないんだ。ミス・バラッシュが休むそうだ」
ジョージ「ミス・バラッシュが!?どうして?」
社長  「病気だ」
ジョージ「なんの病気ですか?」
社長  「知らないよ。とにかく、おまえは今日は彼女抜きでやらなきゃならん。あとひとり欠員だ。ミスター・コダリー、あいつをクビにしてくれ。2週間分の給料をやってくれ。鳩の餌もな」
ジョージ「お気に召さぬ社員だったとは意外でした。よく勤めてたのに」
社長  「とんでもないお勤めにな」
ジョージ「なんのことだか…」
社長  「そのうち家内に会うことがあったら、あいつが話してくれるだろう。さあ、ジョージ、行ってくれ」
ジョージ「     
社長  「ジョージ!…“あんな人”は余計だな」
アルパ 「社長!僕を店員にすること、真剣に考えてくれましたか?」
社長  「考えたさ、真剣にな。しかしなあ、アルパ。おまえあんなに自転車が好きなのに、本当に手放せるのか?」
アルパ 「思い切って手放さなかったらどうなります?僕は半分店員で、半分配達の小僧っていうことになっちゃうじゃないですか。そういう奴のことを世の中ではなんて言うか知ってますか!?」
社長  「なんて言うんだ?」
アルパ 「知りません」
社長  「…アルパ、取引成立だ」
アルパ 「成立?」
社長  「今日付けでな。そうか、もうアルパなんて呼んじゃいけないんだな。苗字はなんだ?あるんだろう」
アルパ 「ラズロー、ラズローです」
社長  「マラチェックの店へようこそ、ミスター・ラズロー」
アルパ 「ミスター・ラズロー…、ミスター・ラズロー!」
社長  「     、アルパ。ほら、早く行ってくれ。今日は人手がないんだ」
アルパ 「はい!社長、朝と晩に、必ず。それじゃ、お大事に!」
 
♪夜が 明けるのも ふたり忘れて
 踊る若き日…

 
社長  「それにしても腹減ったな」
 
 
 
 
アマリア「どなた?」
ジョージ「ミス・バラッシュ」
アマリア「誰なの?」
ジョージ「ミス・バラッシュ」
アマリア「もう…、ちょっと待って。…ミスター・ノワック!」
ジョージ「近くまで来たもんだから」
アマリア「何?昨日まだ言い忘れたことがあるの?だったらさっさと言ってよ。今日は気分良くないんだから」
ジョージ「わかってるよ。だから来たんだ」
アマリア「病気だってわかってた…?」
ジョージ「君には悪い知らせかもしれないがミス・バラッシュ、僕は今日からマラチェックに戻ったんだ」
アマリア「店に戻った…それであたしが仮病じゃないかどうか見に来たのね?」
ジョージ「違う違う」
アマリア「     。私は仕事に不真面目だって」
ジョージ「違う違う」
アマリア「いいわ、あなたにそんな真似させないわ!今何時?たいした遅刻じゃないわ!」
 
(♪靴はどこ?)
 
ジョージ「君にいいものがあるんだ」
アマリア「なに?」
ジョージ「開けてごらん」
アマリア「なんなの?」
ジョージ「バニラアイスクリーム。病気の時はこれだろ?」
アマリア「リンダーのアイスね。ママの勤め先。あなたに売ったの、ママだったかもしれない」
ジョージ「あれ、君のママなのか!アイドルみたいだった」
アマリア「やだ、あたしのイメージね。みんなに言われる。違いはあたしがうんと若いってだけ。…このアイス、変だわ」
ジョージ「変?」
アマリア「しょっぱい」
ジョージ「そりゃ、それだけ涙流せば」
アマリア「あら、じゃああっち向いて泣こう」
ジョージ「どうして泣くの?」
アマリア「あなた、何もわかってないのね。ボロ人形みたいなのよ、あたし。それを思いっきり蹴っ飛ばされて、中の綿までなくなっちゃった」
ジョージ「またいっぱい詰まるよ。新しく」
アマリア「あなたが見ているのは、将来に希望をなくした女だわ」
ジョージ「     
アマリア「     
ジョージ「悪かったなぁ」
アマリア「ううん、あなたのことだけじゃない、いろんな理由があったんだと思うわ。でも、彼に少しでも優しさがあるのなら、書いてくれても良かった。手紙か、メモか、ひと言くらい。なんでもいいから」
ジョージ「ミス・バラッシュ!必ず書くよ!」
アマリア「どうかな…」
ジョージ「推測じゃないよ、ちゃんとわかってるんだ!」
アマリア「どうして?」
ジョージ「どうして…本人に聞いたんだ!」
アマリア「ほ…んにん!?」
ジョージ「ああ」
アマリア「会ったっていつ?どこで?教えてくださいミスター・ノワック教えて」
ジョージ「あ、ああ…。昨日はカフェを出たあたりから、なんだか尾けられているような妙な感じがしたんだ。だから振り返り振り返り歩いてたら…」
アマリア「若い男?」
ジョージ「いや、ただ、男だった。…それがあとちょっとで家ってところで、彼が声をかけてきた。そして、君と僕の関係について質問をしだした」
アマリア「質問って、どんな?」
ジョージ「君が言った通りの」
アマリア「彼が言った通りの言葉で言って」
ジョージ「性格に言葉覚えるの苦手なんだよな」
アマリア「やってみて。お願い」
ジョージ「じゃあ…最初は確か…『えー、失礼ですが、ちょっと伺いたいことがあります』とか、そんなんだったかな。それから、『おたく今、カフェ・インペリアルから出てらっしゃいましたよね?』僕の答えも聞きたいか?」
アマリア「ええ、もちろん」
ジョージ「僕は言った。『そうだ』、そして彼は、『     彼女とは、特別なご関係か?』こう言ったんだ。『特別なご関係か?』だから僕は言った。『いいえ、僕たちは同じ店で働いているだけです。彼女は今夜待ち合わせをしてるんです』って。…思い出した、途端に彼、悲しそうな顔をしたな」
アマリア「悲しそうな顔…」
ジョージ「『わかっています、待ちあわせの相手は僕ですから。でも、急な仕事で次の汽車で発たなくちゃならない』」
アマリア「具合が悪いの?…急な仕事…ねえ、彼、セールスマン?それとも店の経営者?」
ジョージ「さあ…栄養が良さそうには見えたが」
アマリア「栄養が良さそう…?」
ジョージ「まあでもあの年格好の人なら普通だろうな。…君、たくさん本を持ってるんだな!“赤と黒”、これ前から読みたいと思ってたんだ!」
アマリア「え、ちょっと!」
ジョージ「どうだろう、これ今度貸してくれないか?」
アマリア「え?」
ジョージ「これ、借りたいんだ!必ず返すって約束するよ!」
アマリア「彼…老けてるの?」
ジョージ「なんだって?」
アマリア「あの年格好の人なら普通だって言ったじゃない。彼、老けてるの?」
ジョージ「いやまあ、少なくとも、気持ち的にさ。夜で暗かったし、1日仕事して疲れてたろうし…まああれでもうちょっと、髪の毛がありゃ……。そうだ、“魔の山”はもう読んだ?」
アマリア「え?」
ジョージ「“魔の山”だよ。買ったんだ。自分の誕生日祝いに。良かったら今度貸すよ」
アマリア「彼…ハゲ?」
ジョージ「気になる?彼に恋してるんじゃなかったの?」
アマリア「ええ、恋してるわ!恋してる!ただ、あたしはできたら……ああ!恥ずかしい!見た目を気にするなんて!大事なのは手紙なのに!そうよ、世に残る不朽の名作は、心に残るラブストーリーは、みんな、ハゲで、デブで、神経質な中年の男たちが書いたものなのに。胃の弱い、かんしゃく持ちの男たちが。でも、彼らこそ心の奥深いところに秘めているんだわ、創造の魔力を!測り知れない栄光を!」
ジョージ「よく言った、ミス・バラッシュ!」
アマリア「やったー!すばらしい気分!ミスター・ノワック、あなたが来てくれてよかった!今日来てくれてありがとう!本当に恩にきるわ!彼に手紙書くわ。彼が戻ってきたら、手紙が待っているように。でも、貴方の名前は出さないわ。恥をかかせちゃいけないから」
ジョージ「ありがとう…じゃあ、もう行くよ」
アマリア「あたしもすぐ行くわ。手紙を書き次第」
ジョージ「それには及ばないよ。今日はゆっくり休みなさい。楽にして、本を読んで」
アマリア「ミスター・ノワック!言ってもいいかしら、ものすごく真面目に。あたし、あなたが好き。ジョージ、好き」
ジョージ「ありがとう。…それじゃ、また明日」
アマリア「ええ、明日」
 
♪昨夜はごめんなさい 悪夢よ あんなこと
 でもいつかふたりで笑い話ね
 
♪アイスクリーム 彼がくれた バニラアイスクリーム 本当よ
 ふたり 仲良くよ 喧嘩なんかしないで
       彼の名はジョージ 変な1日ね
 驚いたわ どうしたのジョージ

 
アマリア「…どこまで書いたっけな?『昨夜はごめんなさい 悪夢よ あんなこと でもいつかふたりで笑い話ね』、と…。よし。『本当は来てくれた。あなたは、ちょっとデブで』…『窓から見ていた、ハゲの』……いやいやいや、」
 
♪許してね 昨夜は…
 
♪あたし 意地悪だった? 彼だって 悪いわ
 でも違うみたい 今のジョージ 違うわ
 何故か思い出す あのジキルとハイドを
 驚くほど変われたのよ 素晴らしい人に
 夢みたいよ 本当なのよ 彼がくれた バニラアイスクリーム
 
 
 
 
(♪SHE LOVES ME)

 
 
 
 
イローナ「社長、大事に至らなくて良かったわね」
シーポス「ああ。でもなんでピストルなんて磨いてたんだろうね」
イローナ「さあ?誰か撃ち殺したい奴でもいたんじゃない?あたしみたいに」
シーポス「2代目マラチェックか?貫禄ないなー、若すぎるよ」
イローナ「あら、素敵じゃない!」
コダリー「誰か手を貸してくれ」
ジョージ「思い出した。あのプレイボーイに話があるんだ」
イローナ「ジョージが戻ってくるなんて!」
シーポス「奇跡だ、こりゃほんと奇跡だ!でも、コダリーに話って」
イローナ「コダリーなんてどうでもいいわ。過去のことよ」
シーポス「そう?」
イローナ「ええ。昨日からね。昨日、あたしがどんなに愚かな女だったか、覚えてるでしょう?」
シーポス「そう?」
イローナ「そうよ!     で、どこに行けばいいのかもわからなかった。そのうち、足が勝手に通りを歩きだしていたの。     、どこに辿り着いたと思う?」
シーポス「どこ?」
イローナ「図書館よ!」
シーポス「図書館!?」
イローナ「私が図書館なんて想像つく?」
シーポス「つかない!…失礼」
イローナ「あんなところ初めて!あーんなに静かで、大理石が使ってあって、あんなに本がたくさんあるところ!」
 
(♪恋の図書館)
 
イローナ「ポール!」
ジョージ「ジョージだよ!ちょうどいい、みんなに言っておかなきゃならないことがある。コダリーが店を辞める。今日限り。ミスター・マラチェックの命令だ」
イローナ「どうして?…いや、嬉しいけど、どうしてなの?」
ジョージ「理由はわからない」
イローナ「あたし知ってる。見つかるって注意したのに!この店の香水と化粧水の半分は、彼のバスルームへ行っちゃってるの」
シーポス「バスルーム!?」
イローナ「私にそう言ったもの。バスルームでトカゲ飼ってるの」
シーポス「トカゲで、…万事まるく収まったからもう打ち明けてもいいだろう。俺、匿名で手紙出したんだ」
ジョージ「手紙?」
シーポス「知らなかったのか?従業員のひとりと社長の奥さんの不倫を密告したんだよ」
ジョージ「     
シーポス「やけくそだったんだ。商売が不景気で。あいつがクビになれば、当然の報いだろ?俺はクビにはならない。そんな理由ないからね」
ジョージ「それがどんなに人騒がせだったかわかってるのか?」
シーポス「死ぬまで後悔するだろうな」
ジョージ「これで肝に銘じただろ?」
シーポス「ああ、銘じたよ。これからは手紙にはちゃんと名前書くよ」
イローナ「ねえ、こんな鳥の餌どうするの?」
ジョージ「ミス・リター、コダリーに2週間分の給料を渡してやってくれ」
イローナ「そういうことなら喜んで。いらっしゃいませ、何をお探しですか?」
婦人  「スプリングフラワーあるかしら?」
イローナ「こちらへどうぞ」 アルパ 「俺だよ!ミスター・シーポス、聞いてください!俺、店員になれました!」
シーポス「おお、やったな!」
アルパ 「はい!あ、だからもう、俺、“アルパ”じゃありません」
シーポス「じゃないって…じゃあ誰なんだよ?」
アルパ 「ミスター・ラズローです!」
シーポス「ラズローって?」
アルパ 「やだな、俺の苗字だよ!」
 
♪サンキュー・マダム またどうぞ
 またどうぞ マダム

 
シーポス「ミス・リター、紹介しよう。新しい店員のミスター・ラズローだ」
アルパ 「本当なんです!ミスター・マラチェックに聞いてください!」
イローナ「良かったじゃない、アルパ!」
コダリー「     
アルパ 「俺、店員になれたんです!今日から店員なんです!」
コダリー「俺の後任が、…おいおまえ、どけ、…この配達の小僧とはな」
アルパ 「後任?」
コダリー「ああそうだ。俺はたった今店を辞めた!     
シーポス「居られるわけねーだろ、だっておまえはクビになったんだからな!」
コダリー「それで気分が良いならそういうことにしておこう。だがな、この店は今にも潰れそうになるんだ。そうしたらおまえハマーシュミットまで来い」
シーポス「なんで?あそこは店畳んだろ」
コダリー「今だけはな。     新しい経営者がやってくる。このスティーブン・コダリーだ」
シーポス「とんでもない経営者ですねえ」
コダリー「イローナは信じてくれるよな?」
イローナ「もちろんよ。はい、これ」
 
♪シーポス おまえにはたくさんの借りがある 忘れない
      
 家族に まだ会ったことない けれど

 
コダリー「シーポス、おまえ、おふくろさん大事にしてやれよ。親父さん、病気なんだからな。おいアルパ、あんまり自転車とばしすぎるんじゃねえぞ。おまえ運転下手なんだからな。バイクなんてもっと大変だぞ。イローナ、おまえ此処の店に来て何年になる?おまえがこの店に初めて来たとき、今のアマリアのようにそれは可愛い女の子だった。…なんだイローナ、泣いてるのか?笑え、笑え笑え笑え!…笑った。今でも可愛いよ。…というわけで、悲しいけど、みんなともこれでお別れだ。こんな時こそ、笑ってさよならだ!」
 
(♪知り合えて良かった)
 
コダリー「アマリア!…」
 
 
 
 
ジョージ「     
アマリア「お客さんが何千人来ても大丈夫!」
ジョージ「ところでこの方たちは…」
 
(♪クリスマスの場面
――クリスマス・キャロル
――クリスマスまで12日 )

 
イローナ「びろーん!」
ジョージ「まあまあだな」
イローナ「まあまあ?去年より54センチも長いのよ!」
アマリア「毎日クリスマスみたいだったらいいのに」
イローナ「あら、あらしは嫌よ、ちっとも休めなかったもの」
アルパ 「俺ひとりで53人もお客の相手したよ」
ジョージ「     
シーポス「よかったじゃないか!」
ジョージ「     
シーポス「だって彼女が手紙のあなたじゃないか!」
ジョージ「     
シーポス「俺下りた!こんがらがっててよくわからない。自分の問題は自分できゃたつけろ」
イローナ「アマリア、友達が迎えに来ることになってるの。彼が来たら教えてくれる?」
アマリア「いいわ」
ジョージ「     
アマリア「     
ジ&ア 「社長!」
ジョージ「メリークリスマス、社長」
アマリア「メリークリスマス、社長」
社長  「それをたった1日で?」
アルパ 「社長!みんな!社長だよ!」
社長  「クリスマスだよ、家に帰るさ」
イローナ「声がしたと思ったら!おかえりなさい、社長!」
社長  「やっぱり店はいい。     
シーポス「社長!いやあ、驚いたな」
社長  「みんな、一杯やる時間はありますか!アルパ、カップを6つ持ってきてくれ」
アルパ 「はい!」
イローナ「私に開けさせて!シャンパン開けるの大好き」
シーポス「アルパ、早く!」
社長  「それじゃ、みんな揃ったところで」
全員  「メリークリスマス!!」
イローナ「もしかして!」
シーポス「ミス・リターのボーイフレンドのポール!」
アマリア「綺麗な目してる」
ジョージ?「頭良さそう」
イローナ「古本屋なの」
アルパ 「コダリーより全然いいよ、言わせてもらうけど」
アマリア「歩き方がいいわ」
シーポス?「あの帽子とコート!」
アルパ 「金持ち?」
シーポス「古本屋だよ!」
アマリア「えくぼがある!」
イローナ「それで決定!今夜もし結婚を申し込まれたら、あたしOKしちゃう!」
アルパ 「早い早い!」
イローナ「まあ、そんなことまで考えてないけど…。それじゃ、みんな!」
シーポス「なんかいいなぁ」
アマリア「     
シーポス「     。おふくろが、七面鳥料理はしちめんどくさいと言っています」
社長  「     
シーポス「この間、親父が久しぶりに喋ったと思ったら、こんなことを言ったんです。『おまえはドジじゃない。自慢の息子だ』って。親孝行してきます!メリークリスマス!」
社長  「メリークリスマス!…アルパ、今夜ふさがってるか?」
アルパ 「いいえ、社長」
社長  「いいや、ふさがってるさ。これから私と一緒にウエバーに行くんだ」
アルパ 「ウエバーってなんですか?」
社長  「上の歯のことだ」
アルパ 「準備してきます!」
ジョージ「     
アマリア「     
アルパ 「ミス・バラッシュ、ミスター・ノワック、改めて、メリークリスマス」
ジョージ「メリークリスマス!」
アルパ 「社長にウエバーに連れて行ってもらうんです!」
社長  「アルパ、クリスマスに特に欲しいものはあるか?」
アルパ 「え?」
社長  「だから、クリスマスに欲しいものだ」
アルパ 「…いやー、そんな、あまりにも贅沢すぎて、僕の口からはとても…」
社長  「なんだ」
アルパ 「どうせ手に入りません」
社長  「いいから言ってみろ」
アルパ 「はい。…社長、僕が何よりもほしいのは、バイクです!」
社長  「おまえの言うとおりだ。手に入らん」
アルパ 「ですよねー」
社長  「アルパ!…どんなバイクがほしいんだ?」
アルパ 「社長!!」
 
アマリア「ミスター・ノワック、あなたが来てくれたら嬉しいんだけどな、母もあたしも」
ジョージ「そうかな」
アマリア「そうよ。それに、今夜は特別なの」
ジョージ「特別?」
アマリア「彼を招待したの」
ジョージ「彼?」
アマリア「手紙のあなた。文通の相手。話したでしょ?」
ジョージ「僕がいたらお邪魔じゃないかな?」
アマリア「お邪魔?とんでもない!彼とあなたはよく似てるんだもの、本当に。それに彼を知ってるじゃない、会ったことあるんだし。話が難しくなったら助けてね。…えーと、確かこの辺に…あ、あった」
ジョージ「手伝うよ。この…キャンディボックス」
アマリア「ううん。本当はシガレットケース。あなたは嫌いかもしれないけど、あたしは気に入ってるの。だから、手紙のあなたにプレゼントしようかと思って」
ジョージ「それにただの箱だもんな。ミス・バラッシュ、その箱、前みたいに嫌いじゃないよ。それどころか、僕も一つ欲しいと思ってる」
アマリア「本当に?」
ジョージ「君が店に来た日のことを思い出すんだ。『ごらんください、ええ奥様、この箱、なんだと思います?キャンディボックスですの』」
アマリア「具合が悪いの?」
ジョージ「君はたまらなく素敵だった。もし僕が恋に落ちるとしたら」
アマリア「でも!でも、貴方は何も言ってくれなかったじゃない」
ジョージ「言えなかったよ。君が僕をどう思ってるかわかってたから」
アマリア「いいえ、わかってなかったわ。私、貴方に惹かれていたのに」
ジョージ「こんなに意地悪でも?」
アマリア「言ってくれればよかったのに」
 
ジョージ♪昨夜はごめんなさい 悪夢よ あんなこと
     でもいつかふたりで笑い話ね
 
アマリア♪あなた 手紙のあなた 夢見てたとおりね
ジョージ♪ずっと 言いたかった 堪え切れず 想いを
アマリア♪     
ジョージ♪     
 :
 :
アマリア♪あなたならと祈ってたの もう待てなかった
ジョージ♪     
 
 
 
 
 
 
 
 
♪サンキュー・マダム またどうぞ 心から ありがとう
 サンキュー・マダム お越しを お待ちしています














【2幕・終】









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長かった…!
やっぱり日にちを置くとだめですね、どんどん記憶がなくなっていく…><いろんなところがもうわけわかんないです…。“今夜8時に”とか“靴はどこ?”とか“恋の図書館”とか、だいすきなのに全然思い出せなくて悔しいです><
というわけで、引き続き間違いの指摘&セリフ・歌詞の記憶の提供をお待ちしております。
 
本当にシーラブ楽しかった!大好きな舞台になりました^^
しあわせをありがとう!!